漢方の「抑肝散加陳皮半夏」(ヨクカンサンカチンピハンゲ)をご存知ですか?
生後3か月の子供から大人まで使える漢方です。
イライラや子供の夜泣きや癇癪にも使われてきたこの漢方をしばらく前から私と長女・カノアとで試しています。
今回はその体験談です。
この漢方が気になる方、どうぞ参考にしてください。
「気滞(きたい)」体質の筆者と漢方の出会い
筆者は気滞体質です。
筆者は中学生の頃から背中から喉にかけて抜けるようななんとも言えない痛みに悩んでいました。
ずっと痛いというわけではなく、不定期に訪れ、苦しいようななんとも言えない鈍痛なのです。
家族や友人で同じ痛みを経験した人はおらず、なかなか辛さをわかってもらえませんでした。
内科に行って検査をしても何も見つからず、「気のせい」「考えすぎ」などと言われました。
しかし、どうしても痛いものは痛い。
病気ではないのに痛みがある、何がおかしいのだろうかと不安になっていました。
ずっと治療法もわからないまま20代半ばまで過ごしてきました。
そんな時に知ったのが漢方内科です。
そこで問診を受け、私の症状は「気」が滞ることによっておこる「気滞」からくる痛みだとわかったのです。
そして処方された漢方とかかっていた鍼灸の治療のお陰か、痛みの出る頻度が減りました。
そんな体験から、漢方には信頼感がありました。
さて、そんな私が今回また漢方を使ってみようと思ったのは私ではなく、長女・カノアで気になる症状があったためです。
子供でも使える「抑肝散加陳皮半夏」を使ってみようと思った訳
漢方を使ってみようと思った訳①自粛が続きイライラしている日が増えた
コロナ騒動で幼稚園が休園になり、習い事も全てお休みに。
外出もままならず私と次女・オハナと3人で過ごす日が圧倒的に多くなりました。
すると、長女・カノアもストレスが溜まっているのでしょう、些細なことで「ママ違う!!」「ママ、悪い子だよ!!」といって泣いて怒ることが増えてきました。
そして、私自身もイライラしがち。
鶏が先か卵が先かではないですが、私がイライラしてカノアが怒るというのもあり、負のスパイラルに陥っている感じがありました。
漢方を使ってみようと思った訳②カノアの歯ぎしりが気になる
3歳半くらいかでしょうか、カノアは夜寝ている時に歯ぎしりをするようになりました。
かかっている歯科の先生には「歯ぎしりは別に気にしなくてもいいよ」と言われたのですが、そうはいっても毎晩ギリギリしているのを聞くと気になります。
大人ならマウスピースを使うなどの方法がありますが、4歳のカノアが嫌がるのは目に見えています。
そんな時に解決法を探していてたまたま目にしたのが漢方の効能。この、「抑肝散加陳皮半夏」の効能に「歯ぎしり」と書いてあったのです。ほかの効能を見てみると、どれもこれもカノアに当てはまるもの。
これは試してみない手はないと思い購入してみました。
「抑肝散加陳皮半夏」(ヨクカンサンカヒンピハンゲ)は主に夜泣き、イライラにおすすめの漢方
こちらが購入した漢方「抑肝散加陳皮半夏」です。
ネットからも購入できます。
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「クラシエ」から出ているものを購入しました。
私が独身の頃に通っていた漢方内科に通いたいと思いましたが、今の家から少し離れていることと、通っていた漢方内科は人気があり患者さんが多く、予約していても1時間待ちは当たり前。
そんなところに子供を連れて行くのは難しいと思い、市販のものを試すことにしました。
効能欄で気になるのはやはり「イライラ」「歯ぎしり」。
そのほか、小児夜泣きなどにも良いとのこと。
神経が張りつめやすい、頭に血が上りやすいタイプに合っていると言えそうです。
カノアは4歳なので、1回につき3分の1包を1日3回。
ですが、漢方は独特の味があるので食事の時のお茶に混ぜて飲ませる方法を取っています。
まだ試していないですが、こういった薬用のゼリーに混ぜて飲ませるのもありかと思います。
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苦味があるので抗生物質向きのチョコ味の方が苦味がわかりにくいかも。
アイスクリームに混ぜて与えるのも苦味が分かりにくいそうです。
この時もチョコ味が良いそう。
私自身の経験上、今の身体の症状に合っている漢方はあまりまずさと感じないように思います。
特有の漢方の味はありますが、キューっと身体に入っていく感じがします。
私自身は昔処方してもらっていた漢方も、気になる症状に合わせて市販で購入した漢方でも、飲みにくさを感じないように思います。
なので、もしかしたらカノアも今の体質に抑肝散加陳皮半夏が合っていて、お茶に混ぜてすんなり飲めているのかもしれません。
「抑肝散加陳皮半夏」は母子同服がおすすめ
「抑肝散加陳皮半夏」は生後3か月から大人まで飲める漢方ですので、母子同服(お母さんと子供が同時に服用すること)が勧められる漢方でもあります。
というのも、夜泣きや神経過敏傾向のある子どもの親自身も同じような傾向がみられ、そんな親の影響が子供の症状として表れていることもあるからとされています。
確かに、私自身も細かいことが気になったり、肩に力が入り、頭でっかちになりやすいタイプ。
そして、今のこの自粛生活でイライラが溜まり、大声で起こってしまうこともしばしばあります。
今の私自身にも「抑肝散加陳皮半夏」は必要に感じられるので、カノア同様に服用しています。
このクラシエの処方では、大人は1回1包、1日3回です。
やはり、私に合っているのか、服用時に苦味を感じることなく白湯で服用しています。
現在「抑肝散加陳皮半夏」服用2週間経過。変化は見られたのか?
服用を始めて1番わかりやすかったのは、服用2日目からカノアの就寝時の歯ぎしりが改善されました。
以前は、オハナの授乳などで目を覚ますとカノアの歯ぎしりが聞こえて気になっていたのが気にならなくなりました。
私自身もカノアの歯ぎしりを気にして眠りが浅くなっていたのが、気にせずぐっすり眠れているのかもしれません。
最初3日ほど、漢方の影響なのか、日の出が早くなった影響なのかわかりませんが、早朝覚醒で朝の4時や5時に目覚めてしまうことがありました。
ちなみに、カノアも私もです。
しかし、それは次第に治まっていきました。
カノアは昼寝をすることも多く、しない日はしない日で、夜不機嫌になったり、お風呂に入らず寝てしまうこともあるのですが、昼寝を自らしたがり、毎日するようになりました。
月齢を考えると昼寝が減っていく頃だと思いますが、カノアの身体には昼寝がまだ必要だと本人の身体が判断しているように感じられます。
一番肝心なカノアのイライラや癇癪ですが、完全に治まったわけではありません。
ですが、なぜカノアがイライラしているのか、私自身が冷静に見極められるようになり、それに合わせた対処ができるようになってきました。
例えば、「あ、今大声出しているのは体力が有り余っているからだ。お散歩に連れて行こう」とか「さっきのご飯が少なかったから少しおなかが空いているな。おにぎりをあげよう。」とか。
幼稚園が休園となり、カノアと過ごす時間が増えてカノアの観察が良くできるようになったというのもあると思いますが、これは漢方を服用しての恩恵だと思います。
前はもっとイライラして、怒鳴ってしまっていたことも多かったので…。
「抑肝散加陳皮半夏」体験談まとめ
2週間の服用で以上のような変化が見られました。
ですが、漢方は即効性のあるものではなく、体質や問題の根本からじっくり向き合って変化させていくもの。
少なくとも一か月は服用して自分とカノアの様子を観察していきたいと思います。
また大きな変化があれば記事にしたいと思います。
【2021年2月追記】
この記事を最初に書いた頃から、ずっとこの漢方「抑肝散加陳皮半夏」を続けています。
たまに買い忘れなどでお休みする時があるのですが、何日か飲まない日が続くとカノアの不機嫌が出たりして、飲まない時に効果を実感します。
カノアは処方の容量より少なく飲んでいますが、このペースで細々と続けるのが合っているようです。
これからもカノアの心身の様子を見ながら、適宜活用していきたいと思います。
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